“メメント・モリ“という言葉をどこかで聞いたことがありませんか?
モンスト(モンスターストライク)やガンダムに出てくる兵器、Mr.childrenの「花」という曲のサブタイトルにもありますね。
この言葉の本当の意味をご存じでしょうか?
今回はそのタイトルがついた1冊の本をご紹介致します。
また”メメント・モリ”の意味や同じように使われた言葉についてもお話します。
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目次
メメント・モリ 藤原新也
“メメント・モリ”に目を通した第一声は、
「なんだこれ!?」でした。
それほどまでに衝撃な本で、最初は僕自身、この本は合わないかもしれない…とさえ思いました。
著者の短いコメントが添えた70枚以上の写真が収められているんですが、これが結構衝撃が大きい。
例えば、ガンジス川のほとりで横たわる男性の死体の写真に、
「祭りの日の聖地で印をむすんで死ぬなんて、なんとダンディな奴だ。」
というコメントがついていたり、
火葬をしている写真(火葬炉ではないので人の形が見て取れます。)に、
「生きている間に、あなたが死ぬときのための決断力を養っておきなさい」
と書き添えてあります。
しかし読み進めていくうちにタイトルである「メメント・モリ」の意味について考えたり、自分の生き方、人生について考えさせられるようにもなります。
「死」からは逃げられません。
当たり前だろ!という声が聞こえてきそうですが、では本当にそれを理解していますか?感じていますか?
あなたが今からやろうとしていることは、明日死ぬと分かっていてもやりますか?
メメント・モリの本当の意味
memento mori(メメント・モリ)
ラテン語の直訳で、「死を想え」という警句(短い中に、物事の真理や奇抜なすぐれた考えを含ませた言葉。)ですが、
- メメント…英語のメモリー(memory)に近い意味で、心に留める、忘れないという意味。
- モリ……英語のモータル(mortal)の意味で死ぬべき運命という意味になります。
メメント・モリとは「必ず死ぬことを忘れるな」という意味になります。
メメント・モリと似て非なる言葉
メメント・モリと同じように使われた言葉に、
Carpe diem(カルペ・ディエム)
という同じくラテン語の言葉があります。
- カルぺ…(花などを)摘む。のcarpoの命令形で、摘め。
- ディエム…日を意味するdiesの目的語で日を。のようになります。
つまり、直訳では
「一日を摘め」
「一日の花を摘め」
本来の意味は、
「今、この瞬間を楽しめ。」
「今、という時を大切に使え。」
になります。
元来、ほとんど同じ意味で使われてきましたが、キリスト教によって死の意識が前面に出てくるようになり、メメント・モリはその思想が芸術の分野で使われるなどし、カルぺ・ディエムとは少し違った意味を持ち始めます。
メメント・モリが、「いつか死ぬことを忘れず大切に生きなさい」というこれからの生き方に触れていますが、
カルぺ・ディエムは「明日どうなるかわからないから今、この瞬間を楽しめ」と、「今」の生き方についての考えです。
つまり似て非なる意味合いの言葉になっています。
聖書には、「飲みかつ食べよう、明日には死ぬのだから」という箇所があるんですが、これは信仰のない人の生活だったり、キリストの復活がなければ、死者の復活も無いので、死ぬ前に欲にまみれるだろうという否定的な意味での表現になります。
そう考えるとこの二つの言葉は相反する言葉なのかもしれません。
いかがだったでしょうか?
今回は書籍の紹介でしたが、”メメント・モリ”の意味やその背景なども少しだけ掘り下げてみました。
もし、気になる方は是非一度目を通してみてください。
自分があとどれくらい生きられるのかは誰にもわかりません。
ただ、いつか必ずやってくる「死」に出会うまでに、好きなことは思い切りやっておきたいですね。
memento mori -死を想え-
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