こんにちは。つむりです。
今回は是枝監督の作品のおすすめ5選を紹介致します。
- カンヌ国際映画祭パルム・ドール・審査員賞
- アカデミー賞外国語映画賞
- 日本アカデミー賞最優秀作品賞、最優秀監督賞
- トリノ映画祭 最優秀脚本賞
- ブエノスアイレス映画祭 グランプリ、最優秀脚本賞
- ヴェネツィア国際映画祭 金オゼッラ賞 などなど。
数々の賞を受賞しており、国内外で高く評価されている是枝監督の作品の中で僕の好きな作品をご紹介いたします。
こちらに興味がある方は是非ご覧になってください。
- 是枝監督の作品が気になっていた。
- 是枝監督の知ってる作品はあるがおススメが知りたい。
- というか、是枝監督が気になる。
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目次
是枝裕和監督
生い立ち
東京都の練馬区生まれの是枝監督は9歳から清瀬市の団地で過ごしていました。
ファンの方はご存じだと思いますが、『海よりもまだ深く』で使われた団地がまさに監督の育った団地です。
映画好きの母の影響で、子供の頃から池袋の映画館で映画を鑑賞していた。
早稲田大学の文芸学科に進学した後も、映画の影響を受け、一時期は大学よりも映画館に通う方が多かったようです。
その後、番組制作会社に入りADとしてラクではない日々を送りながら、一人で作れるものを模索しながらドキュメンタリーに触れるようになる。
ドキュメンタリー作品を作ってきた影響があり、映画監督になってからも人の生活に寄り添ったものを作りたいと思うようになった。とのこと。
その後、映画で数々の賞を獲るその後、映画で数々の賞を獲る。
是枝監督のほろ苦い思い出
大学生を連れてスリランカで日本のルーを使い、カレーを作る企画でテレビディレクターとしてデビューした。「まずい」と言われると予想していたが、地元民から「おいしい」と好評を得たことで、企画が存続しないと感じた。勝手に持っていた先入観が、現実によって覆された課程が面白いことに、当時は気づかなかった。
撮影するイメージを事前にイラストに記しておく「絵コンテ」で自分を縛り、失敗したこともある。
カナロコ
この経験が後の、準備はもちろんするけど現場の空気に合わせて、修正していくスタイルに繋がっていくんでしょうか。
きっと先入観が現実によって覆されることを楽しめるようになったんでしょうね。
手法・スタイル
・子役には前もって台本を与えずに、現場で伝えて子供の言葉で言ってもらう。
子どもの演出について、是枝監督が「彼らのセリフを説明して、彼らの言葉で話してもらう」と説明すると、スピルバーグ監督は「僕も同じだよ!『E.T.』の時にはそうやって子どもたちを演出したんだ!」と、共通点を見出した。
映画.com
「そして父になる」のリメイクが決定し、スピルバーグ監督との対談インタビュー時。
現場で起こることを大事にしている監督ならではの見解ですね。
・撮影現場で起こったことを大事にし、役者のリアクションによって脚本を書き加えたり、語尾を換えたりする。
「尋問されるシーンの安藤さんは、そこでなにを聞かれるのかまったく知らなかったんです。池脇さんには『次はこれを聞いてください』と、毎回僕がホワイトボードに書いた台詞を見せ、順番に言ってもらいました。安藤さんは池脇さんからどんな言葉が飛び出すのかわからないから、すごく不安なわけです」。(是枝監督)
MOVIE WALKER PRESS
カンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールを受賞した、是枝裕和監督作『万引き家族』のシーン。
ここは鳥肌が止まらなかったです。
安藤サクラさんが出産後に出演したということと、役がぴったりとハマったと是枝監督も言ってましたね。
おすすめ映画
家族とは、繋がりとは。「万引き家族」
もはや、是枝監督の代名詞と言っても過言ではないでしょう。
カンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールを受賞した作品ですね。
下町で暮らす柴田治(リリー・フランキー)とその妻信代(安藤サクラ)は、息子の祥太(城桧吏)、信代の妹の亜紀(松岡茉優)、そして治の母の初枝(樹木希林)と同居していました。
治の日雇いの給料と、信代のクリーニング店でのパート、そして初枝の年金で暮らす家族。
足りない分は、治と祥太が行う万引きで補っていました。
表向きは初枝の一人暮らしとして過ごしており、その家に集まるはずのない5人はひっそりと貧しいながら、笑顔の絶えない暮らしをしていました。
ある寒い冬の日の帰り道、治はマンションの廊下で震えている子供を見つけ、放っておけず家に連れて帰ります。
夕食後、「ゆり」と名前が分かったその女の子を、治と信代が家に送り届けようとします。
しかし、到着した家から怒鳴り声が聞こえ、ゆりの体についている傷が心配になっていた2人はゆりを連れて帰ることにします。
狭い家で6人になった家族は、生きづらいながらも絆を深め笑顔で過ごしていくようになります。
そして、祥太が万引きで捕まり、それをきっかけに一家の秘密が徐々に暴かれていく中で…。
家族とは、繋がりとは、絆とは。
ある事件をきっかけに少しづつ見えてくる真実。
心揺さぶり続けられます。
【映画】居場所って何だろう?「万引き家族」を見た感想とネタバレ
男ってしょうもないです。「海よりもまだ深く」
篠田良多(阿部寛)は俗に言うダメ男。
15年前に小説で賞を受賞しており、その後は鳴かず飛ばずだったが、純文学の作家としての安いプライドのせいで、漫画の原作の仕事なども前向きに受け入れられなかった。
小説のネタの為と興信所で働いてはいたが、常に金欠。
そのクセギャンブル依存症のような状態で、母親や姉にお金をせびる日々を過ごしていた。
そんな良多に愛想をつかせた妻の響子(真木よう子)とは、月に一度だけ、息子の太陽と会うことの替わりに養育費5万円を渡す約束をしていた。
月一度の太陽に会える日。
太陽と良多の実家に遊びに来ているときに大きな台風が来て、母の淑子(樹木希林)がしきりに泊まっていけと訴え始める・・・。
男性の心に、何か切なさがグサグサと刺さる気がします。苦笑。
是枝監督がドキュメンタリー作品に触れて感じていた、「人に寄り添う」という部分が濃く出てるんじゃないでしょうか。
意地とかプライドとか、女性から見ればどうでもいいようなものを必死に守ってしまう男の切なさがひしひしと伝わってきます。
昔取った杵柄を後生大事に過ごす男とそんな男に愛想をつかしている家族の物語。
【映画】なんで男は今を愛せないのかね。「海よりもまだ深く」を見た感想。
人は人を裁けるのか。「三度目の殺人」
是枝監督のオリジナル脚本で描かれた法廷心理サスペンス。
殺人を自供し、このままいけば死刑は免れない三隅の弁護を担当するのは勝つことにこだわる弁護士・重盛だった。
しかし、面会し、話を聞いていても動機が釈然とせず、本当に殺人を犯していたのか確信が持てなくなっていく。
重盛は真実を知りたいと思うようになり三隅の過去や事件関係者への再調査を進めていく。
その中で、被害者の娘の咲江が事件に深く関わっていることが判明する。
是枝監督が、以前に弁護士の方と話をした際に「法廷は真実を追求する場所ではなく、利害調整をする場所」と聞いたことがあり、そこに強く興味を引かれたようです。
この映画のきっかけになっていそうですね。
真実とは、また本当にそれは必要なのか…。
家族を捨てた父が、のこしてくれた家族。「海街diary」
舞台は鎌倉。父は愛人を作り失踪。母も再婚し家を捨てた。
残されたのは、香田家長女の幸(綾瀬はるか)、次女の佳乃(長澤まさみ)と三女の千佳(夏帆)。3人は幸せに過ごしていた。
ある日失踪していた父が亡くなったことを知り、その葬儀に山形に行くことになる。
幸は仕事を理由に辞退したため、佳乃と千佳で向かうことになる。
佳乃と千佳を迎えてくれたのは、異母姉妹のすず(広瀬すず)だった。
葬儀に参列するつもりのなかった幸だったが、急遽参列することに。
父の最後を看取ってくれたことや、すずの置かれた居心地の悪そうな環境を考え幸は帰り際にすずを一緒に暮らさないかと誘う。
すずはその場で済むことを決意。後日、鎌倉に引っ越してくる。
4姉妹のそれぞれの生活や恋模様を、鎌倉の自然や、周りにいる素敵な人々と共にのんびりとした時間を紡いでいく。
4姉妹のキャストがほんとにハマってて素敵です。
昭和の香りを漂わせることの出来る背筋の伸びた長女役に綾瀬はるかさん、少し破天荒ながらも家族想いの次女役に長澤まさみさん、末っ子ぽく少し天然の雰囲気を出しつつも、妹が出来たことで時折お姉さんになりたい三女の夏帆さん。
広瀬すずさんは、ほとんどのシーンをアドリブで挑戦していたとか。
のんびりと進んでいく鎌倉の街の景色と共に楽しめました。
家族を捨てた父が、のこしてくれた家族。海街diaryを見た感想。
心を持つことは切ないことでした。「空気人形」
「ただいま。」
昼間はファミリーレストランで働く秀雄は、家に帰るなり声をかける。
食卓を2人で囲んでいるが、秀雄の向かいに座っているのは空気人形(ラブドール)だった。
のぞみと名付けた空気人形に話かけ、服を着せ、抱きしめ秀雄は幸せに過ごしていた。
ある日、動き始めた空気人形が窓際で手をかざし、屋根から落ちてくる水滴を手に受けキレイとつぶやく。
自由に動き始めた空気人形は、メイド服を着て外に出る。
外に出て始めて見る様々なものを眺めていたが、ふと、入ったレンタルビデオ屋で、スタッフの純一に恋をし、そこでアルバイトを始める。
家では秀雄との生活、外ではレンタルビデオ屋のアルバイトの生活の中で、様々な人に触れていく物語。
是枝監督初の原作漫画を映画化しファンタジーに挑戦した作品。
ファンタジーとエロティックが混ざりながらも、しっかりと魅せられる作品だと思います。
心を持つことは切ないことでした。映画「空気人形」を見た感想。
書籍
書籍もいくつか出版されています。
「海よりもまだ深く」までの作品を振り返った監督自身の言葉。
どうして作ろうと思ったのか、どんなことを大切にしていたのか、どんな反省点があったのか。
そんなことが伺える一冊です。
監督の考えや思想に触れられる一冊。
福山雅治主演『そして父になる』がカンヌ映画祭審査員賞受賞した後に出版された初エッセイ集。
監督という仕事や少年時代の原体験。
3.11以降のこと、カンヌ受賞の瞬間……日々の思考の軌跡を綴った珠玉の一冊。
感想やレビューを見ても、映像がキレイな人は言葉も美しいという声があったり、その「じゃない方に」振り切る感じが好きという言葉があったりと、是枝監督の世界のその先が垣間見られる書籍になっているようですね。
まとめ
とあるホステスが、生活保護の申請に行ったところ、職員から「若くてキレイなんだから稼ぐ方法はいくらでもあるでしょ」と言われその後、自殺した。
その告白テープをまとめドキュメントを作ろうとしていた時にもう一つの事件が起こる。
エリート官僚の自殺。
水俣病に対する和解を拒否する弁明をさせられていた中での自殺。
官僚の自死に触れ、役人は悪だという分かりやすい構図に自分が勝手にはめ込んでいたことに気づき、それ以来あまのじゃくな性格も手伝って、一度思考を見直すようになったとのこと。
この時のドキュメント作品デビュー作『しかし…福祉切り捨ての時代に』(1991年)が是枝監督の原点になっているようです。
その際、インタビューに協力してくださった、官僚の奥さんとも、親交が続いているようです。
恐らく、この経験が、人に深く寄り添う映像の礎になっているんじゃないでしょうか?
家族の愛を描く作品でも、どこかいい意味での人間臭さが漂っていて、衝撃的な印象じゃなくても、ずっとどこか胸の奥がじんじんするようなシーンによく出会います。
ドキュメンタリー作品に多く触れ、ありのままの人を映してきた監督ならではなんでしょうね。
もちろん他にも好きな作品はあります。
家族のつながりの話「そして父になる」や悲しい実話を題材にした「誰も知らない」、パリを舞台とした最新作の「真実」などなど。
今回の5選は独断と偏見ですが、是非楽しんでください。
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