【映画】”PERFECT DAYS “あらすじと見どころ、ネタバレ感想

東京・渋谷でトイレ清掃員として働く平山は、静かに淡々とした日々の話。

PERFECT DAYS“(パーフェクトデイズ)を友人の映画監督に勧められてみたところとても良かった。

タイトルもいいところついてると感じました。

2024.5月現在はまだ映画館でも放映しているところも多いので是非映画館で見てほしい。→チェック

見終わったあとまず浮かんだことは、

”それ”が幸せかどうか決めるのは自分だ。ということ。

  • PERFECT DAYS“のあらすじ
  • PERFECT DAYS“の見どころ
  • PERFECT DAYS“のネタバレ感想

こちらについて書いていきます。

PERFECT DAYS

公開2023.12
監督ヴィム・ヴェンダース
「都会のアリス」(74)、「まわり道」(75)、「さすらい」(76)
「パリ、テキサス」(84)「アメリカの友人」(77)…他
脚本ヴィム・ヴェンダース
本編124分
出演役所広司
柄本時生
中野有紗
田中泯
三浦友和   ほか…

PERFECT DAYS“あらすじ

"PERFECT DAYS"

平山(役所広司)は東京の下町にある古びたアパートで一人暮らしをしており、日々を淡々と過ごしています。

彼の仕事は、渋谷区内の公衆トイレをきれいにすること。

仕事に誇りを持ち、黙々と務める平山ですが、周囲からはほとんど注目されていません​​。

"PERFECT DAYS"

同僚の若い清掃員・タカシ(柄本時生)は、仕事に対して真剣さが足りず、金がないことを嘆きながらガールズバーのアヤ(アオイヤマダ)との関係を深めたがっていました。

しかし平山はそんなタカシのことをあまり気に留めておらず、自分の仕事に集中してこなしていきます。

平山の生活には小さな楽しみがあり、たとえば移動中の車内で聴く古いカセットテープや、昼食時に神社の木洩れ日を眺めフィルムカメラに収めることなど、日々の瞬間に喜びを見出しています​​。

平山の日常に変化が訪れるのは、姪のニコ(中野有紗)が家出をして彼のアパートに押しかけてきたときからです。

"PERFECT DAYS"

ニコは平山の妹の娘で、彼女の母親はニコに対して、平山とは異なる世界で生きるべきだと言っています。

ニコが平山の仕事場を訪れたことで、二人の間には特別な絆が芽生えます。しかし、ニコの母親が彼女を連れ戻しに来たとき、平山は自分の過去と向き合うことを余儀なくされます​​。

PERFECT DAYS“見どころ

"PERFECT DAYS"

『パーフェクトデイズ』は、主人公の日常に焦点を当てながらも、彼を取り巻く人々との関係や、彼が抱える内面の葛藤を繊細に描き出しています。

1.平山(役所広司)

"PERFECT DAYS"

日々の繰り返しの中で、自分の存在価値や日常の風景をとても繊細に丁寧に演じている役所広司の演技は間違いなく見どころ。

これでいいんだ。これがいいんだ。という自分の人生への肯定があとても味わい深い。

迷ったり立ち止まったりしたとしても毎日の小さな出来事への真摯な態度がジンと来ます。

泣きたいほどの感動ではなく、日常を精一杯生きることで充実した日々を送れるんだなと。

2.ヴィム・ヴェンダース監督の独特な視点から描かれる世界観

ヴェンダース監督の世界観は、旅や風景、また疎外感や存在意義追及を鋭く描きます。

ドキュメンタリーのような視点も採用する彼の今作は、平山の毎日を淡々と描きながらもその積み重ねが自身の人生の幸せに繋がることを観る者に感じさせます。

また、音楽も今回大きなウェイトを閉めています。

車の中で流れるレトロな音楽が平山の幸せを物語っており、作品の雰囲気作りにかかせないものとなっています。

The House of the Rising Sun – The Animals

Pale Blue Eyes – The Velvet Underground

3.東京の風景や映像美

2023年のカンヌ国際映画祭での大きな評価の中には男優賞を受賞した役所広司さんはもちろん、音楽と映像も大きな役割を果たしていました。

作中で平山が掃除をしているトイレは東京トイレプロジェクトの一部として設計された公共トイレが使われており、デザイン性の高いトイレが物語の背景として大きな役割を果たしています。

また、何でもない路地や、平山が雨の日でも通う浅草の地下のレトロな飲み屋街も東京を表現しています。

 

PERFECT DAYS“ネタバレ感想

"PERFECT DAYS"

“PERFECT DAYS”を観て、最初に感じたことは、

「あ、この人幸せなんだろうな」

ということでした。

色々な背景もあるし(妹との確執)、仕事も決してラクとは言えないまでも、充実した日々を過ごしていることは明らかです。

ヴェンダース監督の考える「存在意義」が表現されていることを感じました。

他人と比較することすら必要なく、自分の大切にしたいものをしっかりと抱きしめていれば大概のことは幸せに過ごせると言われているような気持になります。

また、カセットテープ、浅草の地下の飲み屋、フィルムカメラの現像、濡らした新聞紙での掃除などレトロを散りばめていて、それがまた懐かしくて新しい。

一見、さえないおじさんの日常を繰り返すような映画です。

しかし、その奥行きに気づいた途端にすっかり引き込まれあっと言う間の二時間でした。

是非ご覧ください。

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