こんにちは。tsumuriです。
どうしようもない主人公の姿が、どこか自分の悔しさとリンクしてしまって、どうしようもなくやるせなくなりました。
あ、面白かったですよ?
海よりもまだ深く
- ダメ男が妙に刺さる(男目線)
- 「歩いても歩いても」の設定を生かした作品
- なんで男は今を愛せないのかねってセリフがツラい(男目線)
- 東京都清瀬市の団地での撮影
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目次
海よりもまだ深く
2016年に公開された日本映画。監督は是枝裕和。主演阿部寛。
あらすじ
篠田良多(阿部寛)は俗に言うダメ男。
15年前に小説で賞を受賞しており、その後は鳴かず飛ばずだったが、純文学の作家としての安いプライドのせいで、漫画の原作の仕事なども前向きに受け入れられなかった。
小説のネタの為と興信所で働いてはいたが、常に金欠。
そのクセギャンブル依存症のような状態で、母親や姉にお金をせびる日々を過ごしていた。
そんな良多に愛想をつかせた妻の響子(真木よう子)とは、月に一度だけ、息子の太陽と会うことの替わりに養育費5万円を渡す約束をしていた。
月一度の太陽に会える日。
太陽と良多の実家に遊びに来ているときに大きな台風が来て、母の淑子(樹木希林)がしきりに泊まっていけと訴え始める・・・。
感想
男目線で見ると本当に刺さるんです。
いや、本当に男はしょーもないなと思いました。
見栄を張るし、そのくせそれを本気で守る覚悟は無いし、捨てる勇気もない。
ほんと耳が痛いし、なんなら心臓も痛かった笑
劇中に樹木希林さんのセリフで「なんで男は今を愛せないのかね」っていうのがあるんですけど、ちょっと泣いた。
不甲斐なさに乾杯。
なんかそういう意味では救いがないなぁとも思いました。
でも、最後家族3人で歩いてくシーンでずっと変わらない事の良い部分も感じられた。
劇中で1番好きなセリフは、
「みんな何かの役にたってんのよ。」(樹木希林)
是枝さんの映画のキャストは本当に好きかもしれないなー。
- 小林聡美
- リリーフランキー
- 池松壮亮
- ミッキー・カーチスなど
海よりもまだ深く小話
- 撮影の舞台になっている清瀬市は是枝監督が幼少期を過ごした場所。
- 樹木希林演じる良太の母は監督自身のお母さんが反映されているらしい。
- 「歩いても歩いても」の主人公も良多なのは監督が名前を会考えるのがめんどくさかったから。
最後に
なんか最後がふわっとしたのはなぜだろ?
視聴者に自分自身の答えを考えさせる風にしたのかな?
でも、まさにこの記事を書きながら思ったのは、これ、自伝みたいな要素ある気がしてるんです。
自分が暮らした団地、母をイメージした登場人物、姉からのセリフ。
昔は賑わっていた団地や公園に子供が少なくなって、樹木希林さんの言う「私がダメになっていくのをみてなさい」ってセリフが相まって、是枝監督自身が時代や身辺の変化を感じて、その感情昔は賑わっていた団地や公園に子供が少なくなって、樹木希林さんの言う「私がダメになっていくのをみてなさい」ってセリフが相まって、是枝監督自身が時代や身辺の変化を感じて、その感情を一つのテイストや裏テーマとしての話なんじゃないかな?
などと考えてました。
まだご覧になってない方は是非。
是枝監督の作品「空気人形」もとても良かった。
心を持つことは切ないことでした。映画「空気人形」を見た感想(ネタばれあり)。
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